特集記事

床タイル補修の段取り負担を軽減する1材活用事例

建物や設備の部分補修は、施工範囲が小さいため、一見すると手間の少ない作業に見えることがあります。

しかし実際には、補修そのものだけでなく、劣化状況の確認、材料の準備、下地処理、養生、計量・混練、補修、清掃・片付けまで、複数の工程が発生します。

特に部分補修では、施工面積に対して準備や切り替え、後処理の比重が大きくなりやすく、想像以上に手間がかかることがあります。そのため、補修方法を検討する際は、「直せるかどうか」だけでなく、現場でどのような工程や段取りが必要になるのかまで含めて整理することが重要です。

例えば、床タイル面の補修では次のような工程が必要になることがあります。

各工程を専用品で個別に進める方法もありますが、条件によっては、1つの材料で複数の役割を担える構成のほうが、工程をまとめやすい場合もあります。重要なのは、補修範囲の大小だけで判断するのではなく、現場で必要になる工程全体を見て、無理のない進め方を組み立てることです。

事例紹介:小上がり床面の磁器タイル補修

※本事例で採用した補修材:KANパテ ガラパゴス

本事例では、建物入り口の小上がり床面の磁器タイルについて補修を実施しました。補修工程の中で不陸調整、タイルの貼り付け、目地埋めを1材で対応することにより、材料取り回しの手間を簡略化しています。

1.清掃

施工箇所の清掃(油分・水分・汚れの除去)

2.補修材の準備

使用した補修材は、必要分をカットして揉むだけで使えるスティックタイプ。そのため、主剤と硬化剤の計量作業も省略しています。

3.1材3役の活躍(不陸調整・タイルの接着・目地埋め)

粘土状で形状を自由に変えられる補修材のため、タイルを貼り付ける接着材と同時に不陸調整にも対応しています。その後、補修に伴って必要となった目地部分にも、同じ補修材を使って仕上げています。

目地処理を実施

4.完成

補修材が硬化し、しっかりとタイルが接着していることを確認したら完了です。

施工後

段取り負担を抑える選択肢

今回の事例では、1つの補修材が結果として不陸調整、貼り付け、目地埋めに活用されました。このように、部分補修では、材料点数と工程切り替えを減らしやすい補修方法が、有効に働く場合があります。

一方で、

  • ・大きな不陸や欠損には別途適した処置が必要な場合がある
  • ・専用品ほど細かな最適化がしにくいことがある
  • ・目地意匠や色合わせでは不利になる場合がある
  • ・可使時間や硬化時間の設計自由度が下がることがある
  • ・劣化状況の確認や清掃といった基本管理は省けない

といった注意点もあります。

したがって、専用品を複数切り替える補修に比べ、運用ルールを単純化しやすいという利点を踏まえつつも、最終的には、現場条件と要求性能が適用範囲内であれば、部分補修の段取り負荷を下げる選択肢になりえる、という位置づけで捉えるのが適切です。

本事例で使用した補修材

『KANパテ ガラパゴス』は必要分を切って・揉んで・貼り付けるだけで使うことの出来るスティックタイプのパテ状補修材です。金属全般からコンクリート・タイル・石膏ボード・石材・木材に接着し、肉盛り・穴埋め・造形作業を簡単に行えます。

製品ページ

お問い合わせページ